担雪填井2015年07月29日

40年前、NYCの地下鉄の列車はこんなものでした。24時間運行の列車も夜中には乗客の人数もめっきり少なくなります。乗客同士の緊張も高まるのですが、車中を巡回する警官に一番緊張したのを思い出します。

その後、行政の努力や、ヒラリークリントンの選挙対策(?)によるハーレム改革(?)などにより今はずいぶん綺麗に維持されているようです。

荒川豊蔵(陶芸家)の書による軸を観る機会があって「担雪填井(たんせつてんせい)」が印象に残りました。その軸には「担雪填古井(たんせつてんこせい)」とあり、素直すぎる書き出しからへらで粘土に書き付けるように終わるその書は素直に良いなぁと思いました。荒川豊蔵の陶芸も書そのものも全く無知な私でしたが、素直に惹かれるものがありました。

禅語の解説を見ると、無駄だと思ってもやり続けることが大事だと言っています。それも一つの教えなのだと思います。

荒川豊蔵の書を観て思うのは、のめり込んで周りが見えなくなった自分に誰かが「ふぅん」と笑ってくれることだと感じました。気づかされること、それによってそこで断念するか、それでもやり続けるか、そんな機会に気づかせてくれる書であり言葉のような気がしました。