剣道場の床2015年07月13日

その激しさは屋内スポーツのなかで一番ではないかと思います。私自身は学校の授業で防具を着けた程度なので身をもって体験しているわけではないのですが、練習風景を間近で見るとその激しさが伝わってきます。

激しさの証拠に、彼らは防具を着けているのですが、動きの軽やかさに感動さえ覚えます。

厳しい打ち込みには相当な負担を下半身が受け止めているようです。また、脚さばきには床の仕上げが重要だというのが想像できます。

初めての剣道場の設計ではおおよそこの辺までは想像できたのですが、実際、具体的な設計を考えた場合、特に床に関して困りました。

公共施設などの剣道場ではスチール製の床支持材にゴムを挟み込んだ剣道場床下地材として製品化されたものを使っているようです。少し古い剣道場ではスチール板バネが組み込まれたものもあります。また、木材の自然のたわみをクッションに使ったと思われるものもありました。

今回の建物はごく小規模なこともあり、出来るだけ一般の大工工事で施工できる事、また、バネの特性は柔らかいところから堅いバネで止まる事をイメージすることにしました。

柔らかいバネのイメージは柔らかいゴムと床下地材の撓りを、堅いバネは堅いゴムと床材の撓りをイメージしました。図面はそんなイメージから出来上がったものです。

コメント

_ 前田英樹 ― 2015-07-16 09:52

はじめまして。
私は、東京都江東区の材木屋です。
縁あって剣道場床の施工に多く携わっております。
川田さまの剣道場床の矩計図を拝見させていただきました。
この構成だともしかすると早々に鋼製束が傾くかもしれません。
また、床を柔らかくすることで通常のフローリングdすと実部(凹凸部)はかなり簡単に割れてしまいます。最近の道場で床面にガムテープが貼られているのがこの要因です。
スチール板バネは、柔道から来ています。
剣道は、柔道場の様にマイナス↓からプラス↓に床が動くのをかなり嫌います。
栃木県佐野市に佐野日大高校があります。
一度、見学してみてください。色んなヒントがると思いますよ。

_ 川田稔 ― 2015-07-17 15:16

前田英樹 様
コメントありがとうございます。
添付図面では表記していないのですが、床はビス止めダボ打ちと実釘併用としています。床材は40mm以上としたかったのですが、いろいろ考えて(予算の問題)杉20mm+合板15mmとしました。合板を捨て張りしたので堅くなりすぎるかと思ったのですが大丈夫でした。束も一カ所2本で支持しています。束のゴムは滑り止め程度を期待して使っています。今回の床構造の特徴は中空ゴムを入り子式に使ったところです。高齢から幼児jまでが通う街の道場で道場主は7段、ハイパワーなポリスも通っています。まもなく1年経ちますが、今のところうまく使えているようです。

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